波浪・流況調査

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流況・波浪データ解析

当社では、現地観測スタッフと解析スタッフが常に緊密に連携しており、データ処理の際にはきめ細かく現場の情報をフィードバック出来る体制を有しています。また、効率的なノイズ処理と柔軟な解析環境によって、短時間かつ低コストにて、お客様のニーズに合った付加価値の高いデータセットをご提供致します。

解析項目一覧

応用が期待できる分野

波浪諸元データ整理

港湾・漁港整備計画、港湾構造物の設計、海岸浸食評価

流況データ整理

漁場保全・造成、海岸浸食対策、物質等の追跡調査

潮汐調和解析(潮流・潮汐)

物質拡散評価、富栄養化対策など水質改善計画

長周期波解析

船舶の係留方法の改善、荷役稼働率評価

スペクトル解析
(方向スペクトル、周期帯別諸元計算)

港内静穏度評価、荷役稼働率評価

各種、統計解析

 

統計解析

どの様な性質の波がどのくらいの割合で調査地点に打ち寄せるかを解析します。下の例では、波向別に波高の分布状況を示しています。なお、流況(潮流)・風況など異なった要素のデータに対しても同様な処理が可能です。

統計解析

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統計解析

出現頻度が高い方向に長く、高い波が来る区分が太くなる様に作図したものです。この例から、以下の特徴が読み取れます。

  • WSWの方向から波が来る事が多い。
  • SWから来る波の割合は少ないものの、比較的高波浪になる傾向がある。
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調和解析(調和分解)

海面の高さは月や太陽の位置、地球の自転の影響等によって周期的に変化します(潮汐)。また、同じ原因によって周期的に変化する流れ(潮流)が起こります。
潮汐や潮流は、場所によって異なる調和定数(観測地点毎に固有な定数)が分かれば、比較的正確に推算することができます。潮汐・潮流の計算を行うための調和定数を求める事を調和分解といいます。 潮流調和解析の一例として潮流楕円図を下に示しました。

調和解析(調和分解)

周波数スペクトル解析

観測された波浪データには様々な周期の波が含まれます。これらを周波数(周期)別に分ける処理が周波数スペクトル解析です.この解析により、各周波数における波のエネルギーの分布状況を知る事ができます。例えば、近くで発生した波(風浪)と、遠くから伝播して来た波(うねり)の違いは周期に対して最も顕著に現れるため、周波数スペクトル解析は、発生要因の特定に有効な手段となります。

周波数スペクトル解析

この例は、沖の観測点とリーフ(珊瑚礁)内の観測点のデータを周波数スペクトル解析したものです。リーフ内で1〜0.05Hz(周期1〜20秒付近)の波が極端に減衰している事が確認できます。

周波数スペクトル解析

リーフ内の測点は、周囲を構造物で囲まれているため、遮蔽された領域内の固有振動と思われる周期(図中約0.004Hz)の振幅が、沖波に対して増幅している事が確認できます。

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長周期波と船体動揺解析

港内が静穏にもかかわらず、係留船舶が動揺し、係留策の切断事故や荷役作業が中断される事象が報告されています。これらは外洋で発生した長周期波が港内に侵入し、係留船舶を取り巻く振動系と共振することにより船体動揺が増幅されるものです。こうした背景からも、港内における長周期波の振舞いを把握する事の重要性が理解できます。なお、長周期波は一般的に30秒以上の長い周期を持つ波を指し、周波数スペクトルの解析結果から長周期成分エネルギーを抽出して計算する方法が一般的に用いられます。

長周期波および船体動揺の実態調査は、以下の流れで行われます。

  • 沖側及び対象岸壁前面で波浪調査を切れ目の無い連続観測によって実施し、長周期波の港内への侵入・増幅状況を把握します。
  • 波浪調査と並行して、船舶のサージやヒーブ(船舶の動き・揺れ)を測定します。船体動揺の測定には、通常、船体のビデオ撮影による方法が用いられますが、新たな手法としてDGPSを用いる方法も検討されています。
  • 調査海域における長周期波の発生頻度、発生要因、港内への侵入状況、増幅率、船舶の動揺特性などの要素に注目し、観測データの整理を行います。

ここから得られた解析結果は、長周期波の予測、シミュレーションによる対策、係留方法の改善などの基礎資料となります。

方向スペクトル解析

周波数スペクトル解析で分解された各周期のエネルギーに対して、さらに方向別の分布を調べる解析方法が方向スペクトル解析です。周波数スペクトルと同様、観測されたデータに含まれる成分波の発生要因と発生域の特定に有効な手段となる他、周期帯別の波高や波向を計算する際の基礎データとなります。

方向スペクトル 〜東北地方太平洋岸〜

方向スペクトル 〜東北地方太平洋岸〜

方向スペクトル 〜東北地方太平洋岸〜

極座標表示した方向スペクトルです。各周期の波の来襲方向を直観的に確認し易い特徴があります。
NE方向で周期7s付近に風浪のピーク、E方向で周期13s付近にうねりのピークが確認できます。当時の天気図から、それぞれの発生要因が確認できます。

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周期帯別の波高・波向計算

方向スペクトル解析で得られた結果を適当な周期で区切り、切り分けられた周期帯に含まれるエネルギーとその分布状況から、波高と波向を計算する比較的新しい解析方法です。
従来の一般的なゼロアップ・クロス等を用いた計算方法では、全ての周期帯の波の中で最も卓越する周期の諸元のみが計算され、本来観測データに含まれる周期帯別の情報を表現する事はできませんでした。この方法では、必要に応じてより多くの情報を引き出す事が可能となります。

周期帯別の波高・波向計算

周期帯別の波高・波向計算

【観測事例】
伊勢湾内の地点(地点)で得られたデータから、周期帯別の波高と波向を算出しました。うねり〜長周期波成分の波(T=8s〜25s)は期間を通してSSE方向の波向ですが、現地の風の影響を受けやすい風浪成分の波(T=4.3〜7.5)については、E〜S方向とばらつきが大きく他の周期帯と比較して特徴的な波向変化を示します。

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