音波探査

 音波探査は音響測深機よりも周波数の低くて強い音波を発振することで、海底だけでなく、海底下の地層境界で反射した反射波を記録し、海底下の地質構造を把握する方法です。海底面を通過した音波は、海底下の音響インピーダンス(地層の密度×音波の伝播速度)の異なる地層境界で反射しながら、一部はさらに深部へと透過することで、地質構造の推定が可能です。

 機材の選定は、調査対象海域の水深と探査する海底下の深度により決定します。パラメトリック音波探査(舷側艤装式)を使用した航路の埋没状況調査や沿岸域の活断層調査など表層堆積物を対象にした調査やブーマーやスパーカー(船尾曳航式)を使用した深部までを対象とした地質構造調査まで幅広く対応します。

パラメトリック音波探査機

  • 航路の埋没状況調査
  • 表層堆積物の深度調査
  • 沿岸域の活断層調査 など

表層堆積物を対象にした調査に

パラメトリック音波探査記録例(水深40m-海底下20m 矢印は海底活断層の記録)

スパーカーによる音波探査

  • 支持基盤面に相当する反射面の推定 など

中深部の地層構造把握を目的にした調査に

スパーカーによる音波探査記録例